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人気の『アッシュカラー』の話

 


お客様から「カラーしたいんですけど、茶色って似合わないと思うので…」
「だから灰色っていうか、そんな感じの色にしたいんですよ」と。
茶色じゃない灰色?と受け取ると悩みそうなところですが、よく要望を聞いてみたら、つまり赤みがない色がいいということみたいでした。

カラーはちょっと難しい話をすると『明度』『彩度』『色相』の三要素を組み合わせて考えることで様々な色を表現出来るんです。
この話は掘り下げるとけっこう大変なのでw 簡単に言えば『明るさや色合いで雰囲気はいろいろと変わっていく』みたいに思ってもらえればいいかと思います。

さて、中でも人気の色『アッシュ』
アッシュカラーについて詳しく話してみたいと思います。

アッシュは色の表現としては「灰色」を意味します。
同じ灰色のグレーと混同しますが、グレーは色そのものが無彩色のグレーですが、ヘアカラー剤におけるアッシュは、ヘアカラーしたあとの仕上がりの髪をグレーっぽくするための色としてつくられているため、実際には『青や青紫の寒色系の色』になっています。

ではなぜ仕上がりをグレーにするためには単純にグレーで染めるのではなく青や青紫なのかというと、髪にはメラニン色素というものがあり、大きく分けて[赤メラニン ]と[黄メラニン]の2種類があります。この2つの影響によってカラーの相性が変わってくるので、思い通りのカラーに染まりやすくするためにはメラニンとの相性を考えなくてはいけません。
また、透明感のある色を表現したいときに色味をリセットすることでキレイな発色を手に入れられるのがブリーチ(脱色)です。
黒髪をブリーチしていくとオレンジ~黄色味のあるブラウンになるので、その色を打ち消すことができる色(補色)=『青や青紫の寒色系の色』を重ねるとグレーの色味がキレイに出るんです。

難しい感じになったので、まとめますね。

アッシュカラーは赤みがなく『クール』『透明感』『ツヤなし』といった印象がほしい方にはピッタリの色といえます。
しかし、地毛の黒髪からワンカラー(1回染め)で画像のような透明感は出しにくいのが正直なところです。
ですので、赤みのないくすんだ印象のカラーにしたい!という場合には黒髪からでもアッシュで染めれば思いは叶うと思いますが、透明感ある灰色(グレー感がしっかり分かる)にしたい!という場合にはブリーチもしくはアンダートーンを上げるための処置が必要となりますので、最低でも2回染めとなります。

つまり、キレイな透明感のあるアッシュカラーを表現するのは簡単ではない。
日本人の髪質・色素(メラニン)から考えるとアッシュカラーは表現しにくい色合い。
ゆえにまさに灰色・グレーにするという感覚ではなく、赤みを抑えてクールな印象の色合いにするといった感じで思ってもらうといいと思います。
そこのところを知っておいてもらってカラーをする際の参考にしてほしいと思います^^
 

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